中学生・高校生のスポーツ障害・スポーツ事故の予防‐体育の授業や部活動について

突き指とばね指に注意

　ボールを使ったスポーツの際によく起こるのが、突き指という症状です。突き指は、指の先端から根元に向かって強い力がかかることで引き起こされます。

　突き指は、バレーやバスケットボールなどではよく発生する症状ですが、指を動かしている腱が炎症をおこし、あるいは断裂したりしているので、大変危険な状況です。一般的によく言われている「突き指をしたら指を引っ張ればよい」という自己流の治療は、むしろ症状を悪化させる原因となると考えられます。指の骨の脱臼を引き起こしたり、指の腱のさらなる炎症が悪化したりするなどの懸念があります。

　突き指を起こしたとき、早期の処置を間違ってしまうと、場合によっては指や手の骨がゆがんでしまうなどの症状が残ってしまう危険もあるので、突き指を起こした場合は、患部の冷却と固定を行い、速やかに医師の診察を受けることが必要です。

　一方、ばね指とは、指をよく使うスポーツで、指を使いすぎることで、指の腱に炎症を起こしてしまい、指がばねのように伸びきってしまう症状です。指の関節機能が著しく低下する症状ですので、指の腱の炎症を鎮めるための治療を受けることが必要になります。この場合も、医師の診察を受けることを強くおすすめいたします。

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