中学生・高校生のスポーツ障害・スポーツ事故の予防‐体育の授業や部活動について

部活動や学校の授業を安全に行うために、今すぐ知っておきたい大切な事です。





「武道必修化」の今後の安全対策について

 2012年度から中学1、2年生の体育の授業で柔道や剣道などの「武道必修化」が行われました。武道必修化初年度の2012年は、柔道を選択した中学校の6割弱は、安全に対する教師側の認識を高めるなどの研修などに時間がかかり、10月以降に武道の授業を開始したという話もあります。

 しかしながら、今後、必修化2年目、3年目と年月を経るにつれて、武道の授業中の安全に対する認識が薄らぐ可能性もあります。必修化の当初は、柔道事故などの報道もありましたが、必修化してしばらくすると報道も少なくなってしまい、武道の授業中の安全に対する認識が薄らいでいる傾向がみられます。

 武道の場合は、剣道は相手を竹刀で叩くことがルールの基本ですし、柔道の場合でも、相手を投げるなど、相手の身体を直接打ち付けるような負担をかけることがルールの基本となってしまいます。一般のスポーツのように、意図的に相手を傷つける動作がルール違反となるのではなく、武道の場合は相手を傷つける動作でルールが成立してしまうという解釈もできます。

 そのため、指導者の安全に対する認識が不足している場合、明らかに競技の態度としてはふさわしくない行為でも「ルール上認められている」ということだけを根拠に黙認してしまう場合があり、それがスポーツ障害の引き金となる懸念があります。

 あるいは、社会問題となっているいじめ問題にも関連している話ですが、いじめる側が、武道のルールを悪用し、明らかに不必要な危険な動作をいじめの被害者に対して仕掛けているケースも散見され、これが負傷につながるケースもあります。いじめ問題は、教師側の隠ぺい体質が大きく問題視されています。本来、指導者がいじめ問題を隠すことなく、「競技の動作に見せかけた暴力行為」と「競技中の正当な動作」との区別をしっかりとつけて、悪質な行為があればそれを止めさせるという対応をとるべきです。

 そもそも、安全対策に十分すぎるほど配慮しなければ、安全な授業が成り立たないのが武道というスポーツです。行き過ぎた不必要かつ危険な動作は認められないという認識を持ち、指導者と競技者(生徒)との間でその認識を共有することが必要です。


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目次

中学生・高校生のスポーツ障害・スポーツ事故の予防-TOP
オーバートレーニング(運動のやりすぎ)に注意
疲労骨折とは- 脛骨や肋骨にかかる負担に注意
練習中の水分の補給の大切さについて
運動前・運動中の健康状態をこまめに把握する
ウォーミングアップ(準備運動)について
身体の異常や、痛みを感じたときにすぐに相談できる雰囲気を作る
武道必修化とスポーツ事故の問題
AED(自動体外式除細動器)の活用
スポーツ障害保険(部活動のけがなどを保障する保険)について
筋肉痛と肉離れに注意
運動中の捻挫に注意
突き指とばね指に注意
アキレス腱の炎症や断裂に注意
テーピングでけがの防止につとめる
スポーツ活動時は無理をしない
脳震盪(脳しんとう)に注意
「足がつる」状況・こむらがえりに注意
野球肩と野球肘に注意
ジャンパー膝(ジャンプ動作中の障害)に注意
半月板損傷に注意
「武道必修化」の今後の安全対策について

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※このサイトはスポーツ障害の問題について概要を述べただけであり、個別の症状に応じた医学的助言をしているわけではありません。当サイトの情報を参考にしたことにより何らかの損害等が発生した場合でも、当サイトでは責任は負うことができません。個別の症状に関しては、医者などの専門家に相談することを強く推奨いたします。

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