中学生・高校生のスポーツ障害・スポーツ事故の予防‐体育の授業や部活動について

ウォーミングアップ（準備運動）について

　体育の授業や部活動でスポーツ事故を防止するためには、ウォーミングアップ（準備運動）が欠かせません。具体的には、ジョギングやストレッチングなどが重要になってきます。

　激しい運動の前には、体をほぐし、激しい動作に体を慣らすことが重要です。いきなり強い運動を行うと、関節や筋肉を痛めたり、心臓発作を起こしたりします。体を少しずつ慣らしていくために、準備運動は欠かさずに行うことが重要です。また、同様に、運動後の整理運動も欠かさずに行う事も重要です。

　ただし、スポーツ事故が実際に起こった場合、準備運動などの不足だけをその原因と特定するのは非常に危険です。準備運動の不足の状況が仮にあったとしても、それだけを安易にスポーツ事故やスポーツ障害の原因と決めつけることは、スポーツ障害を患うことになった競技者に責任を転嫁することになりかねません。

　特に、スポーツ事故が実際に起こった場合、あるいは重篤なスポーツ障害が見られた場合には、その要因は一つではなく、複合的なものと考えられます。身体の異常について他の人に相談できないような雰囲気ではなかったのか、また、指導者側の安全管理は本当に適切なものだったのか、施設の安全性に不備が無かったのかということを十分に検証することが重要です。

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